バスタイムのBGM


所用にて500キロ近く離れた田舎の家のある街に出掛けていた時の事

目的地に午後到着した後、直ちにアポイントメントが有ったので

行きの道中は時間を気にしながら目的地に向かった
翌日も朝から忙しかった為

帰宅に向けての出発時間が大幅にズレ込んだ

おまけにちょっとしたハプニングもあり

最終的に出発出来たのは
既に夜の10時を回っていた。
幸い深夜の高速は空いていて所要時間4時間30分程だったが

それでも家に着いたのは深夜の3時近かった。

グッタリと疲れたけれど

そのままベッドに傾れ込む気にもなれず、

バスタブにお湯を張って
疲れた体の緊張をほぐす事にした。
ラベンダーから抽出した薫り高いオイルと

バスバブルを数滴バスタブに注いで、

身体を沈めゆったりとしていたら

窓の外から小鳥達の囀りが聞こえてきた

バスルームの窓を全開にしてみると
白々と夜が明けてきていて、小さな動物たちは

まるで合図でもしたかの様に

一斉に目を覚ましてお喋りをし始めている
小鳥達の囀りはとても賑やかで

其々が思い思い歌を奏でている様で

それも次第に大合唱に変わっていった

「あゝ、私の大好きな季節が再びやって来た」
そう感じた時に長旅の疲れは飛び

とても幸せな気分に満ち足りた自分がいた。