思う事

とある晩餐会にご招待頂いた時の事
円型の大きなダイニングテーブルが幾つも用意されていて
どういう訳か私の席は晩餐会のホストと主賓の間、
隣合わせで用意されていました
主賓は中東の某国の元大統領の御子息でした
大学で教鞭をとっているという御子息は
詩人でもあり穏やかで上品な方でした
色々な話題があり興味深いお話を伺うことが出来ましたが
中でもとても印象に残っているのは
お父様が大統領として在任中
当時イラクの大統領だったサダム・フセインから
国賓として招待され
イラクに訪問中
晩餐会が行われた直後に
お父様が何か殺気を感じて
直ぐに帰国すると言われたそうです
同行した大勢の側近達も慌てて
荷造りをし帰国したそうですが
大統領が外遊中、
祖国ではクーデターによる政権転覆が計画されていたそうで
危機一髪のところだったと当時の緊迫した状況をお話しくださいました
背後にはサダム・フセインがいたのではと当時の中東の状況を振り返って
語っていらっしゃいました
しかしその後
大統領である彼の父親は現職中、無念にも
暗殺されました
歴代の大統領の中、
最もリベラルな方だったそうです
***
160年前の江戸後期
欧米から開国を迫られて
将来の日本守る為に
奮闘した方がいらっしゃいました
しかし、この方の事については歴史書にはあまり書かれていません
彼は反対派に暗殺されかかったのです
命は取り止めたもの刀で背後から襲われ負傷しました
当時通商などの条約締結の話し合いで
面談した欧州からの代表者は
彼が包帯だらけで面談に挑んだ時のことを文献に残しています
日本の武士の勇敢さに驚きを隠せず賛辞していました
しかし
当時の武家社会では背中の切り傷は武士の恥とされ
無念にも失脚しました

現在でも御家族は
お祝い事にお赤飯は炊かないそうです
白い雪を地で染めた当時の出来事を回想するべく
真っ白な白米を小豆で赤く染める事は以来封印されたそうです
160年経った今も
ご家族はこの暗殺事件の暗い思いを拭う事は出来ません
現在の御当主からこの様なお話を個人的に伺うことがありました

アジア諸国で欧州の植民地にならなかったのは
タイ王国と日本だけでは無いでしょうか
タイ王国がどの様な采配をされたかは私は情報不足ですが
我が国日本が欧米諸国から植民地化されなかった理由は数あれど
この時に公武合体を称え、植民地化を避けるべく新しい日本の行方を
其れ迄存在しなかった外交という手段を駆使し
上手く導いた人が居たからこそ現在の日本があると言っても過言では無いと思っています
***
知人にある国で大統領だった方がいます
在任中、反対派勢力がクーデターを起こし
彼は国を追いやられましたが
祖国に戻りたいが一心で
数年後に機密で危険を冒して帰国しました
彼は絶大な人気があった為
その時の政権からは恐れられていたので
帰国後即刻幽閉されました
その後色々あって
彼は自由の身となりましたが
条件は現政権に従服すると約束をする事でした
これについては
夫の元に相談に来られた彼の弁護士達や御子息達に
そうする様にと夫が強く伝えたのです

何故なら幽閉先で暗殺される可能性が大きく
生命の危機にあったからです

無事に自由になった彼
数年後、大統領選に再選したいと
彼自身の党から再び立候補しました
彼は現職の頃確かにいくつかの過ちを冒したと思います
しかし、同じ過ちを犯すほど無能な人ではありません
国の問題点よく把握していて
政治家としてその国では一番ビジョンを持っている人なのです
彼は夫を信じて慕っていたのですが

夫は彼に対して彼に関わる事に
はじめは慎重でした
しかし
彼を知るにつれて彼こそが現在その国の将来の発展を導く事の出来る
リーダーだと確信出来る様になりました

応援者も多く最も有力な候補であったのですが

夫は部外者なので選挙戦での影響力など持たず
彼にアドバイスをすることしか出来ませんが
それでも、選挙中は何度も夫を慕って相談に来られました
その都度に私もご一緒させて頂きましたが
選挙で国中を周り演説するのですから
警備護衛は呉々も堅く固めてくださいと私からお願いしたことがあります

その時に彼は
「うちの家内と同じ事をマダムは言いますね」と笑っておられました
有力者だからこそ彼を煙たがる人は沢山います
選挙の結果は少数の差で彼が敗けました
選挙が民主主義に則り行われるかどうか
西欧諸国から選別された監視員達が投票日から待機、監視しますが
それでも、防げない様な出来事が背後で起こっていたと聴きました
選挙に負けた彼は暗殺の目標から免れ
多分時期選挙戦に再び挑む事でしょう

信念を持ち其れを貫こうとすればする程
そこから抹殺しようと考える反対派の輩が必ず出て来ます
それを怖がっていては何も前に進みませんが
身を護る事は何よりも先ず第一で
それがなければ、前には進めません
党のためだけでなく
自国の将来についてしっかりしたビジョンを持っている人達が
どれ程の数いるのでしょうか

今回の安倍晋三元総理大臣の襲撃に
護衛の甘さが気になって仕方ありません

とても悔やまれます

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by Diary-17 | 2022-07-11 01:35

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